お風呂

 いつもより早足で冬が来る。

 昨年、福島では積雪と呼べる雪はほとんどなかったが、まだ11月なのに、この冬2度目の雪が舞う。
スタットレスタイヤは半分しか取り替えておらず、冬支度が間に合わない。

 その影響もあるのか、ボイラーの調子が悪い。

 まったく動かない分けでもなく、しばらくボイラーと格闘す。
しかし手に負えず、業者さんに診てもらう。
ボイラーの基盤が悪いようだ。

 建築14年目なので良く持った方だろう。しかし、基盤だけの不良で全体を買い換えることに抵抗を覚える。
メーカー問い合わせの結果、ボイラー部品は機種生産中止から10年製造しており、それが昨年で部品がないとのこと・・。
もったいないので・・完全に使えなくなったら交換することとした。

 ボイラーとの対戦中、風呂沸かしの当番を思い出す。

 今はボタン一つで入浴できるが、火をつけ五右衛門風呂を沸かすのは、子供にとってはたいへん。
手や顔がすすで汚れ、まさに悪戦苦闘。。
 遊んでいると途中で火が消えたり、炊きすぎてとんでもなく高温になったりもする。
入浴時に丁度良い湯かげんにするのは職人技。何回も手を入れて温度を測らなければならなかった。

 丁度この時期、薪を里山から取っておき、一年をまかなうのだったと思う。
元来手伝いは嫌いだったが、この作業は薪は重いこともあり、特に大嫌いだった・・・。

 実は・・毎日、風呂を沸かすことは大変なことなのだ。

でも今はボタン一つ。

 世界人口が100人だったら、ボタン1つで風呂が沸かせる人が何人いるだろう。

 忘れかけてた記憶をたどると、その有難さを噛み締めることができた。
もしかして、ストップ地球温暖化はそんな所にあるのかもしれない。