ジュリーの窮状

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 エジプトのピラミットにも「まったく近頃の若者は・・」という言葉が刻まれているとのこと。
価値観の違いからの世代間ギャップは5千年前にもあったようだ。
これは人類生誕からズーと言い続けられてきたのかも知れない。

 前回、ジェネレーションギャップ について書いたが、その状態は至極当然のことに思う。

 そんなこともあり「まったく近頃の若者は・・」などとは金輪際言わないなどと言っている。

 しかしそれは当然だからだけではなく「言えない」「言える立場にない」ということもある。

 若い時分の自分はどうも奇天烈である。
(今でもあまり変わらないのかもしれないが)

 その一つがジュリーへの傾倒だ。
大学時代にジュリーの全盛期でもあったのだが、僕は完全にかぶれていた。
ポスターだらけの部屋でジュリーのレコードを聞くことが至福の時間であった。
だんだんエスカレートし、愛車ホンダZにレタリングし、両側ドアに「JULIE」と書かれてある車を走らせる。もちろんジュリーを聴きながら。

 そんな車をあのオレンジ色のホンダZ以外、僕は知らない。
そのような奇行を知る人がこの街では少ないことは幸いなのである。

 今、考えると「なんで・・」と思うのだが、それはそれ若人エネルギーのなせる技だったのだろう。

 ようは・・それぐらいジュリーが大好きだったのだ。

 そんなジュリーを2日前の新聞でみかけ、一時、昔を思い出され苦笑いする。

 彼も60歳。そして45作目となるオリジナルアルバム「ROCK'N ROLL MARCH」作成。
「還暦になったんで、思ってることを言ってもいいかな・・」とのことで、
9番目の曲が「我が窮状」
憲法9条の歌だそう。

 さすがジュリー。まだまだエネルギッシュ。


 自分も還暦になったら「まったく近頃の若者は・・」と言っても良いだろうか。


 以下その曲です。



「我が窮状」 作詞:沢田 研二,作曲:大野 克夫 


麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが 
忌まわしい時代に 遡るのは 賢明じゃない
英霊の涙に変えて 授かった宝だ
この窮状 救うために 声なき声よ集え
我が窮状 守りきれたら 残す未来輝くよ

麗しの国 日本の核が 歯車を狂わせたんだ
老いたるは無力を気骨に変えて 礎石となろうぜ
諦めは取り返せない 過ちを招くだけ
この窮状 救いたいよ 声に集め歌おう
我が窮状 守れないなら 真の平和ありえない

この窮状 救えるのは静かに通る言葉
我が窮状 守りきりたい 許し合い 信じよう