今年の味噌作りは遅いと感じた昨年より、さらに2週間遅れの田植え時期となった。もう後はなく、これ以上遅くなると夏の味噌仕込みになる。かといって、夏にできない分けでもない。気温が上がるので麹菌の増殖が速く、雑菌・カビが入りやすいとことから、味と難易度が上がるということらしい。できれば3月中にやれれば良いのだが、年度末で多忙、水を多く使い寒い・冷たく楽しくない。一方、この時期は寒さのストレスがなく、里山や田園も美しく作業も楽しい。出来たら来年は4月中旬位が良いのではないか・・などと話した。
今年の味噌作り材料は高級会津酒米16kg、無農薬大豆16kg、自然塩5.6kg(+縁塩0.4kg)で味噌仕込み完成 時は61kg。
参加者は直前怪我をしたり、家人が急病になったりで4人となった。昨年6人で同量仕込みからすると、各自の負担は去年の1.5倍と大きい。
僕たちの味噌作りは4日かかる。
1日目の夕方、まずは集会所厨房にてお米洗い及び浸水を行う。
2日目10:00~集会所厨房にて麹の仕込み作業開始。浸水米の水を切り、米を1時間程度蒸す。米16kgとなると4鍋となる。2本の指でつぶせるようになったら完成。蒸し米を平置きし、40℃くらいになるまで冷ます。その後に麹菌と蒸し米混ぜ、麹の仕込みが終わる。
仕込み麹はコメ袋2個に詰め、2ヶ所(二人)で保管、温度管理をする。
13:00自宅3階納戸に毛布3枚と断熱銀シートで保温(30~40℃)し保管。18〜20時間経つと麹菌が発芽し、麹の甘い香りがし、漂麹菌が増殖すると温度が上がる。
注意すべきは60℃以上になると麹菌が死んでしまう事。
3日目07:00(18H経過)室温19℃麹温度24℃、麹温度低めでダウンジャケットかける。
11:00(22H経過)室温19℃麹温度28℃、ほのかに麹の匂いがするも温度上がらず焦る。相談すると電気毛布の提案受け、押入を探す。
12:00(23H経過)温度変わらず、電気毛布設置。
13:00(24H経過)室温20℃麹温度30℃、麹かき混ぜる(「切り返し」と言う)。
17:00~17:40集会所厨房にて2人で大豆を洗い、浸水し一晩保管。
一方麹くんの温度管理は続く。
18:00(29H経過)室温20℃麹温度37℃と、麹温度が上がってきたので電気毛布外す。
19:00(30H経過)室温20℃麹温度37℃、麹かき混ぜる(切り返し)。
24:00(35H経過)室温18℃麹温度50℃、麹かき混ぜる(切り返し)。
慌てて毛布2枚外し、毛布1枚と断熱銀シートにする。
温度急上昇を止めなくてはならない。
4日目突入!
01:00(36H経過)室温18℃麹温度47℃、毛布1枚とし断熱銀シートをラフに掛
ける。
07:00(42H経過)室温17℃麹48℃、毛布1枚のみとする。
麹くんほぼ完成!毛 布1枚で集会室厨房へ。
09:00集会所厨房4人集合。
一晩水に浸した大豆は3倍程度の大きさになっていた。
09:30浸した大豆を圧力鍋に入れガス着火。
09:45普通鍋3ケのガス点火
10:45~11:15頃 普通鍋3ケ灰汁(あく)取りをとる。
11:15大豆圧力鍋2回目ガス着火
12:53大豆圧力鍋3回目ガス着火。
13:40大豆圧力鍋3回目火を止める。
13:45 普通鍋3ケ大豆煮完成(≒4時間)。
豆は弱火で煮ると味が良くなるとの助言があり、味噌作りでは半信半疑だったが、普通鍋ではゆっくりと大豆を煮こんだ。強火で大豆を煮た場合は皮が剥けてしまうが、弱火の場合剥けることはなかった。
そして煮あがり大豆をミンチ機でつぶし(この時大豆皮を混ぜても大丈夫)、ミンチ大豆を平置きして人肌程度に温度を冷ます。その間、麹と塩を混ぜ、さらに温度の冷めたミンチ大豆を混ぜる。
混ぜ合わせた味噌の空気を抜きながら団子状にする。
そしてアルコール消毒した容器に空気が入らぬよう押しこみながら詰める。味噌と容器の接する部分に塩を縁どりラップをかけ、重しを乗せ、蓋をして、流し台下に保管する。5月25日仕込み終了。我が家では約半年保管して11月中旬位から食べ始める予定。
蒸気写真の縁塩が少し多いのではとの指摘があった。また、味噌仕込み中にボール・ざるを洗うのに液体洗剤を使ったら、麹菌が死んでしまうので水だけで洗った方が良いとの指摘を受けた。